新・滋賀まな板
誕生しました。

ひと昔前まで、近江日野周辺で普通に使われていた

ちょっと変わった滋賀まな板

おくどさんと井戸の残る、近江日野の古い家に引っ越したことで

始まった滋賀まな板探し。

建築屋さんからの手づくり滋賀まな板のプレゼント。

滋賀まな板を使い始めて、

きゅうりの輪切りがころころ落ちない、

餃子作りの時、まな板の上で溢れる

みじん切り野菜にストレスを感じない、

切った具材を素早く、確実にまな板から

鍋に投入できる、などなど、

台所でことあるごとに「おー」と感動してしまいました。

そして、そうだ、滋賀まな板を復活させよう!と思ったのです。

どうして滋賀まな板を見かけなくなったのか。

それにはいろいろなわけがあると思うのですが、

まな板だけではなく、私たちの周りでは、

いろんなものがいつの間にか消えてしまったようです。

材質が変わり、作りが変わり、安価になり、

汚れたら、壊れたら、飽きたら買い換えればいいや、

便利なものが増えました。

昔の人は、長く使えるように、

作りもお直しも、本当によく工夫を

凝らしていたなあと感心します。

消費も経済などのためには必要なものだろうけど、

長く大切に使いたいと思うもの・使えるものも、いろんな意味で、

今の私たちには必要なんじゃないかな。

特に最近そう感じています。

滋賀まな板も、そういうものじゃないとね!と、

真摯に作ってくれる職人さんを探し、

トングウさんに出会いました。

トングウさんは、近所の頓宮建具店の三代目の頓宮正洋さん。

近江の名工として「おうみ若者マイスター」にも認定されている、

現在30歳の若手イケメン建具職人さんです。

家業の建具店を継ぐため、東京で4年間の修行を積み、

23歳の時に、職人さんたちのオリンピックである

技能五輪建具部門に出場し、見事金メダルを受賞。

こんな近所に凄腕の建具屋さんがいるのも、

古い家が(古い建具が)残っている近江日野っぽいのですが、

全国に何万とあった建具組合も、この20年で約1200ほどに激減。

トングウさんも最近は建具より

家具や什器のお仕事が多いそうです

トングウさんが作ってくださった滋賀まな板がこちら。

この丁寧なお仕事は、さすが一級の建具屋さんだなあって、

うなってしまいました。

滋賀まな板、リボーン!

お片づけしやすい、スタッキングが可能な大中小の3サイズ。

ひのきのいい香り。

手鉋(てかんな)ならではの触感と水はじき。

まな板としての重すぎず軽すぎずの使いやすい重量。

後ろの角には、水切り用の穴がついています。

これがまた重宝なのです!)

まな板としてはもちろんですが、

巻き寿司やお鍋の材料を切ってそのまま乗せて食卓に出したり、

下ごしらえした食材を乗せて重ねて出番待ちにしたり、

人が集まる時の大皿の代わりにもなり、

切って盛って運んでそのまま、屋外でも使えそう。

次号からは、いろいろな方に、

この滋賀まな板を使っていただいて、

食材や食にまつわるお話をお聞きしたいなあと思っています。

滋賀から始まって、日本のあちこちへ、

そしてそのうち海外にも行けたらいいなあ。

滋賀まな板の旅が始まります!(次号へ続く)


滋賀まな板のご注文・ご質問は

「丁寧に暮らすになるモノ」Yukiakari

までお問い合わせください


技能五輪の金メダルと賞状、おうみ若者マイスターの認定書などの数々。

昔ながらの手鉋(てかんな)で仕上げた材は、表面張力で水を弾きます。電動鉋との違い。

まな板には断然、手鉋が良いに決まってます。

頓宮建具店の二代目でお父様の頓宮正也さんとトングウさん(正洋さん)。弟さんは京都ハンナリーズ所属のプロ・バスケットボール選手というだけあって、お二人とも背が高い!
photo: Yoshinori Yamazaki