湯立て神楽

7月には、近江日野のあちこちの神社で夏の祭礼が行われます。

この祭礼は、宮司さんが祝詞を奏上され、巫女さんが、

お釜に沸かしたお湯を撒き御神楽を舞う厳粛な神事です。

 

日野町内でも地域によって呼び方も意義もいろいろ

あるそうですが一般には夏の暑い時期に疫病にかからない

ように鎮めお祈りする意味が強いようです。

 

私たちの住む「南大窪」でも、8月5日に夏の祭礼がありました。

「野神さん」と近所のみんなから親しまれている

この豊年神社は、現在20軒の氏子で大切にしています。

夏の祭礼の朝は、大きなお釜にお湯を沸かすことから始まります。

ご神前のお祀りの方法などを長く住んでいる方に

お聞きしたり、以前の写真を参考にしながらの準備。

それでも間違ってしまって、社さんに直されるのも恒例です。

 

社さんが発行されている「お宮の杜」第6号に、

「湯立て神楽」について書かれていましたので、抜粋いたします。

 

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お祭りには巫女がご奉仕し、御神楽を舞い、お釜に沸かしたお湯を撒き供える神事があります。これは「湯立て神事」「湯立て神楽」と言われ、日野渓のお祭りには殊によく行われています。(中略)私が考えるに色々な意味合いが込められている神事だと思いますが大きな意味として思うがままに挙げてみます。


①生きる中で最も必要な水と火、その清らかな水と火で沸かしたお湯を撒き散らすことによって、自分の心を始め、諸々を祓い清めるため。

②古い昔、探湯(くかだち)と言い、事の真偽や正邪を決める為、神様に誓って熱湯の中に手を入れるようなことが行われました。このことから考えると、お湯を上げることによって、偽りのない真の心を神様に捧げるため。

③古文書を見ますと、昔よく旱(ひでり)の時に雨乞いが神前で行われ、雨が降ればその御礼にお湯を上げたと書かれています。このことから考えると、清い火のエネルギーでグツグツと湯玉が立つほど煮えたぎったお湯を上げることによって、神様の威力(御神威)を益々高め、更に尊いお力を我々が戴くため。(以下省略)

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夏祭りと聞くと、屋台で賑わうお祭りを想像して

しまいますが、派手なことは一切なく、

静かに静かにこのお祭りは行われます。

小さな神社の境内に蝉の声と祝詞と巫女さんの

舞の鈴の音だけが響きます。

近所の人たちが神前に集まり無病息災をお祈りする

短い時間ですが万が一の時でもご近所さん同士で

助け合えるんだ、と感じるひと時でもありました。

みんなが無事に夏を乗り切れますように。

野神さんのお役はいくつかあるのですが、そのひとつに、

神社の燈明にロウソクを灯してお参りする「燈明当番」があります。

引っ越して少しして回って来た、当番をお知らせする

大きな板にはびっくりで、いつ頃のものなのか、

もうずっとずっと長い間使い込まれて黒光りしています。

近江日野の生活では、時間が止まっているんじゃないかと

錯覚することが度々起こります

時間が止まってる錯覚がまた発生。

野神さんの倉庫から出て来た戦前のものと思しき

ツェッペリン号」!

ツェッペリン号でかき氷を食べるプロジェクトの始まり?!